相撲解説者一覧を網羅|NHKやABEMAの担当親方の特徴とは?

「今日の相撲解説は誰だろう?」と、中継を見る前に気になったことはありませんか?取組そのものと同じくらい、解説者の語り口は相撲観戦の醍醐味です。

NHKとABEMAでは、解説のスタイルや登場する親方の顔ぶれが大きく異なります。伝統的な技術論を語る親方から、初心者にも分かりやすく噛み砕くタレント解説者まで、その個性は多種多様です。

この記事では、現在活躍している主な相撲解説者を一覧で紹介し、それぞれの特徴や楽しみ方を解説します。解説者を知ることで、土俵上の攻防がより深く、面白く見えてくるはずです。

相撲解説者一覧と主な担当親方|NHK・ABEMAの顔ぶれは?

大相撲中継における解説者は、大きく分けて「NHK専属解説者」「年寄(親方)」「ゲスト解説者」の3パターンが存在します。それぞれの役割と代表的な人物を見ていきましょう。

特にNHKでは、長年親しまれた北の富士勝昭氏の功績を受け継ぎつつ、新たな専属解説者や若手親方がその役割を担う新時代へと突入しています。

NHK専属解説者と主要な担当親方

NHKの大相撲中継は、専門性と格式を重んじる構成が特徴です。中でも「専属解説者」は、親方を退職した後もNHKの解説専任として契約している特別な存在です。

現在、NHK中継の顔となっている主な解説者は以下の通りです。

区分 解説者名(現役名) 特徴・スタイル
専属 舞の海 秀平(舞の海) 「技のデパート」の視点から、小兵が大型力士を倒すロジックや心理戦を解説。独自の予想も人気。
専属 琴風 豪規(琴風) 元尾車親方。2024年より専属に。温厚な語り口ながら、基本動作や礼儀には厳しい視点を持つ。
親方 二所ノ関(稀勢の里) 非常に論理的で言語化能力が高い。力士の体の使い方や呼吸まで分析する「インテリジェンス解説」。
親方 音羽山(鶴竜) 流暢な日本語と穏やかな口調が特徴。勝負の綾を優しく、かつ鋭く指摘する。
親方 芝田山(大乃国) 「スイーツ親方」としても有名。全体を俯瞰した公平な解説で、初心者にも分かりやすい。
親方 伊勢ヶ濱(旭富士) 技術論の最高峰。厳しい指摘が多いが、それは相撲への深い愛情と高い理想の裏返しでもある。

この他にも、高田川親方(元安芸乃島)や春日野親方(元栃乃和歌)など、経験豊富な親方が日替わりで正面解説席に座ります。

ABEMAの独自キャストとエンタメ性

一方、インターネット配信のABEMAは、若年層やライト層を意識したキャスティングが特徴です。専門用語を減らし、バラエティ要素を取り入れた進行が魅力です。

ABEMAの顔といえば、第66代横綱・若乃花である花田虎上氏です。彼の解説は「お兄ちゃん」の愛称で親しまれ、現役時代の経験談を交えながら、非常にフランクに相撲の楽しさを伝えてくれます。

近年登場した新しい解説者たち

2025年から2026年にかけては、現役を引退したばかりの若い親方衆も解説席に座るようになっています。

例えば、元関脇・妙義龍の振分親方などが、記憶に新しい現役時代の感覚を活かした解説を行っています。彼らは現在の現役力士と何度も対戦経験があるため、「あの力士はここが強い」「この場面ではこう考える」といったリアルな心理描写が強みです。

解説スタイルの違いで楽しむ|論理派から辛口まで

解説者には明確な「型」や「性格」があります。同じ一番でも、誰が解説するかによって視聴者の受け取り方はガラリと変わります。

ここでは、代表的な解説スタイルを3つのタイプに分類して紹介します。自分の好みの解説者を見つける参考にしてください。

論理的・分析的タイプ

近年、視聴者から最も支持を集めているのがこのタイプです。なぜ勝ったのか、なぜ負けたのかを、精神論ではなく物理的・技術的な根拠で説明します。

  • 二所ノ関親方(元稀勢の里):「左のおっつけが効いていたので、相手の上体が浮きましたね」など、勝因を具体的に言語化します。
  • 音羽山親方(元鶴竜):「あそこで一歩踏み込んだのが勝負の分かれ目でした」と、瞬間の判断を的確に捉えます。

このタイプの解説は、相撲をスポーツとして深く理解したい人におすすめです。

辛口・厳格タイプ

力士に対して厳しい注文をつけるタイプです。「今の相撲は褒められたものではない」「立ち合いがなっていない」と一刀両断します。

  • 伊勢ヶ濱親方(元旭富士):横綱・大関陣に対しても容赦なく苦言を呈します。その厳しさは「もっと強くなってほしい」という期待の表れです。
  • 高田川親方(元安芸乃島):土俵上の作法や、力士としての心構えに厳しい視点を持ちます。

彼らが褒めたときは「本当に良い相撲だった」という証拠であり、そのギャップもまた魅力の一つです。

エンタメ・独自視点タイプ

相撲をより身近に、楽しく感じさせてくれるタイプです。

  • 舞の海秀平氏:「今日は変化するかもしれませんね」といった大胆な予想や、小兵ならではの視点が持ち味です。
  • 花田虎上氏(ABEMA):「痛いんですよ、あれは」と力士の痛みに共感したり、視聴者目線のコメントで場を和ませます。

「向正面」解説の役割と注目ポイント

NHKの中継には、行司の背中側、つまりテレビ画面の向こう側に座る「向正面(むこうじょうめん)」の解説者がいます。

正面解説者が全体の大局的な流れを語るのに対し、向正面には独自の重要な役割があります。

現場の空気を伝えるリポーター役

向正面解説者の最大の役割は、土俵溜(たまり)席に近い位置から、現場の生々しい情報を伝えることです。

  • 「今のぶつかる音、すごかったですね」
  • 「〇〇関、花道を引き揚げる時に足を気にしていました」
  • 「勝負審判が今の判定について協議しています」

このように、テレビ画面だけでは伝わりにくい「音」「表情」「ハプニング」を補完するのが彼らの仕事です。

若手親方の登竜門

向正面は、引退して間もない若手親方が最初に担当することが多いポジションです。

最近では、振分親方(元妙義龍)や清見潟親方(元栃煌山)などが座ることがあります。彼らは現役力士と年齢が近く、普段の稽古場での様子や性格なども熟知しているため、「あいつはこういう時に緊張するタイプなんです」といったプチ情報を挟んでくれることもあります。

アナウンサーとの掛け合い

向正面には専属のアナウンサーも配置されます。実況席のアナウンサーが試合運びを追いかける一方で、向正面のアナウンサーは「決まり手」の正式発表や、支度部屋からのリポート情報を素早く挟み込みます。

ABEMA大相撲中継ならではの楽しみ方

NHKが「王道」なら、ABEMAは「革新」です。スマートフォンやPCで視聴する層に向けて、独自の工夫が凝らされています。

解説者の話を聞くだけでなく、視覚的な情報とセットで楽しむのがABEMA流です。

AI勝率と力士パラメーター

ABEMAの画面には、対戦する力士の過去データに基づいた「AI勝率予想」が表示されます。「勝率80%」と出ている一番で番狂わせが起きると、コメント欄が大いに盛り上がります。

また、力士の強さを「パワー」「スピード」「テクニック」などで数値化したパラメーターも表示され、解説者がそれに触れながら「今日はパワーで押し切りましたね」と補足します。

コメント欄との双方向性

ABEMAの最大の特徴は、視聴者がリアルタイムでコメントを投稿できる点です。解説者もそのコメントを読み上げることがあります。

「今の判定はおかしい!」「〇〇関かわいい」といった視聴者の生の声に対し、花田虎上氏やゲスト解説者が「そうですね、今の判定は際どかったですね」と反応してくれるライブ感は、地上波にはない魅力です。

豪華なゲスト解説

週末や千秋楽には、相撲ファンの芸能人や、他競技のアスリートがゲストとして招かれます。

彼らは専門家ではありませんが、視聴者と同じ「ファン目線」で素朴な疑問を口にします。それに対してメイン解説の親方が優しく教えるという構図が、相撲初心者にとって非常に優れた入門コンテンツとなっています。

放送予定の確認方法と実況活用のコツ

お目当ての親方や解説者の担当日を知りたい場合、どのように調べればよいのでしょうか。最後に、放送スケジュールの確認方法と、実況をより楽しむためのコツを紹介します。

担当解説者の調べ方

解説者のスケジュールは、場所前に発表されることは少なく、基本的には直前または当日に判明します。

  1. 新聞のテレビ欄・スポーツ紙:
    朝刊のスポーツ面やテレビ欄には、その日の「正面解説」「向正面解説」の名前が記載されています。
  2. NHK公式サイト・電子番組表(EPG):
    テレビの「番組表」ボタンを押すと、出演者欄に解説者の名前が表示されます。これが最も確実です。
  3. 日本相撲協会公式X(旧Twitter):
    公式SNSや、NHK大相撲の公式アカウントが当日の見どころとともに解説者を紹介する場合があります。

副音声(英語解説)の活用

NHK中継には副音声があり、英語実況が行われています。ここでは、海外出身の元力士などが英語で解説を行っています。

日本語の解説とはまた違った、シンプルでダイレクトな表現が多いため、相撲用語を英語でどう表現するのかを知るのも一興です。時には日本語解説よりも情熱的な実況が聞けることもあります。

解説と実況の「間」を楽しむ

ベテランの刈屋富士雄アナウンサー(現在は嘱託などで出演)や、現在の主力である太田雅英アナウンサーなどは、解説者が話しやすいように絶妙な「間」を作ります。

実況が「おっと!」と言って黙った瞬間、解説者が「今のは危ないですね」と入る。この阿吽の呼吸を感じ取れるようになると、中継の心地よさが倍増します。

まとめ

大相撲の解説者は、単なる説明役ではなく、相撲の奥深さを翻訳してくれる水先案内人です。

論理的な二所ノ関親方、厳格な伊勢ヶ濱親方、独自の視点を持つ舞の海氏、そしてエンタメ性溢れるABEMAの花田虎上氏など、それぞれの個性を知ることで、取組の背景にあるストーリーが見えてきます。

次の場所からは、ぜひ「誰が解説しているか」に注目してチャンネルを選んでみてください。きっと、土俵上の景色がこれまでと違って見えるはずです。お気に入りの解説者を見つけて、大相撲観戦をさらに楽しみましょう。

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