新十両の発表はいつ?番付編成会議の日程と昇進基準を徹底解説!

大相撲の本場所が終わると、ファンにとって最大の関心事は「次の番付」と「新関取の誕生」ではないでしょうか。特に、過酷な幕下生活を抜け出し、夢の関取の座を掴む「新十両」の発表は、場所後の最大のドラマです。「応援しているあの力士は昇進できるのか?」「発表はいつ、どこで見られるのか?」と気になっている方も多いはずです。

この記事では、新十両の発表が行われる具体的な日程や時間帯、そして昇進が決まる「番付編成会議」の仕組みについて詳しく解説します。また、昇進の目安となる成績や、発表当日の力士たちの様子など、知っておくとより相撲を楽しめる情報もお届けします。

項目 日程・タイミング
新十両の決定 千秋楽の3日後(通常は水曜日)
決定機関 番付編成会議
発表方法 日本相撲協会公式サイト、記者会見
新番付発表 新場所初日の約2週間前(別日程)

新十両の発表はいつ行われる?番付編成会議と公表のタイミング

大相撲において、新十両の発表は千秋楽の興奮が冷めやらぬうちにすぐに行われます。多くのファンが「来場所の番付発表まで待たなければならない」と勘違いしがちですが、実は関取への昇進人事だけは、本場所終了直後に先行して発表されるのです。

ここでは、新十両および再十両の力士が正式に発表される具体的なスケジュールと、その情報がどのように公開されるのかを詳細に解説します。このタイミングを知っておけば、贔屓の力士の吉報をいち早くキャッチすることができるでしょう。

原則は「千秋楽の3日後」の水曜日

新十両および再十両の昇進力士が発表されるのは、原則として本場所の千秋楽から3日後となる「水曜日」です。千秋楽が日曜日に行われますので、月・火・水と数えて3日目の午前中に決定されます。これは長年の慣例となっており、よほどの事情がない限りこのスケジュールで動きます。

この日は朝から日本相撲協会で「番付編成会議」が開かれ、各審判部の親方衆が昇進候補者を審議します。会議自体は午前中に行われ、決定事項は即座に報道陣や公式サイトを通じて発表されるため、水曜日のお昼のニュースや夕刊などでその名前を目にすることになります。

番付編成会議とは何か

番付編成会議とは、次の場所の番付を決めるための極めて重要な会議のことです。審判部の親方たちが集まり、今場所の全利子の成績を基に、誰を上げ、誰を下げるかを緻密に議論します。この会議は数日間にわたって行われますが、その初日に真っ先に決められるのが「十両への昇進者」です。

なぜ十両昇進だけ先に発表されるのかというと、関取になると給与が発生し、身の回りの準備や化粧廻しの手配など、多くの事務手続きが必要になるためです。そのため、全利子の番付詳細が決まる前に、関取の地位に関わる人事だけが先行して決定・公表される仕組みになっています。

公式サイトとSNSでの速報

現代において最も早く情報を得られるのは、日本相撲協会の公式サイトおよび公式SNS(Xなど)です。番付編成会議で昇進が承認されると、午前10時から11時頃には公式サイトの「ニュース」欄や、公式SNSアカウントで「新十両・再十両昇進力士」のリストが公開されます。

かつては新聞発表やテレビニュースを待つしかありませんでしたが、現在はインターネットを通じてほぼリアルタイムで結果を知ることができます。水曜日の午前中はスマホを片手に公式サイトを更新し続けるファンも多く、発表の瞬間にはSNS上で祝福の言葉が飛び交うのが恒例となっています。

記者会見と「万歳」の映像

昇進が決まった力士は、所属する相撲部屋で師匠と共に記者会見を行います。この会見の様子は、当日の昼のニュースや夕方のスポーツニュース、あるいは相撲専門のメディア記事などで写真付きで報道されます。新十両力士が満面の笑みで鯛を持ったり、師匠と握手をしたりする写真は、相撲ファンにとって最も幸福な光景の一つです。

また、部屋によっては支援者や兄弟子たちが集まり、吉報が届いた瞬間に「万歳」をするシーンが公開されることもあります。これらの映像や写真は、正式発表があった水曜日の午後に各メディアから一斉に配信されるため、視覚的にも昇進の実感が湧く瞬間となります。

番付発表日との違いに注意

注意が必要なのは、「新十両の発表日」と「新番付の発表日」は異なるという点です。前述の通り、誰が十両に上がったかという「人事」は千秋楽の3日後に発表されますが、実際に「東十両○枚目」という具体的な地位が書かれた番付表が発表されるのは、次の場所の初日の約2週間前です。

つまり、昇進したこと自体はすぐに分かりますが、具体的に番付のどの位置に名前が載るのかは、約1ヶ月後の番付発表日まで待つ必要があります。このタイムラグがあるため、新十両力士は昇進の喜びを噛み締めつつ、次の場所に向けての準備期間を過ごすことになります。

昇進はどう決まる?知っておきたい「基準」と「枠」

新十両への昇進は、単に勝ち越せば良いというものではありません。そこには明確な基準と、その時々の運に左右される「枠」の存在が大きく関わっています。幕下上位の力士たちは、この狭き門を突破するために命懸けの戦いを繰り広げているのです。

ここでは、一般的に昇進が確実視される成績のラインや、運命を分ける「入れ替え枠」の考え方について解説します。これを知ることで、千秋楽の取組が持つ重みがより深く理解できるようになるでしょう。

東幕下筆頭の勝ち越しは「絶対」

新十両昇進において、唯一「確実」と言われている条件があります。それは「東幕下筆頭で勝ち越すこと」です。東幕下筆頭は十両のすぐ下の地位であり、ここで4勝3敗以上の成績を残せば、慣例として間違いなく十両に昇進できます。

この地位にいる力士にとって、4勝目を挙げた瞬間の喜びは計り知れません。逆に言えば、それ以外の地位では、たとえ勝ち越したとしても昇進が約束されるわけではありません。東幕下筆頭というポジションは、天国への指定席に最も近い場所であり、ここでの勝ち越しは切符そのものと言えるのです。

幕下15枚目以内の全勝優勝

もう一つ、非常に優先順位が高いのが「幕下15枚目以内での7戦全勝」です。幕下上位15枚目(かつては東西15枚目までの30名、現在は東西60名までが全取組を行う)の中で全勝優勝を果たした力士は、番付の枚数に関わらず優先的に十両昇進の対象となります。

これは、圧倒的な成績を残した力士への特例的な評価とも言えます。たとえ幕下10枚目や15枚目であっても、7戦全勝であれば一気に十両まで駆け上がるチャンスがあります。ただし、枠の状況によっては必ずしも昇進できないケースも過去にはありましたが、極めて可能性が高い条件であることは間違いありません。

「枠」の空き状況と運

十両の定員は28名と決まっているため、誰かが昇進するためには、誰かが十両から幕下へ陥落しなければなりません。つまり、十両で大きく負け越して幕下へ落ちる力士の数(=空き枠)が、昇進できる人数を決定します。これを相撲用語で「枠が空く」と表現します。

例えば、十両から落ちる力士が3人しかいない場合、幕下から上がれるのも3人だけです。この時、昇進候補者が4人いたとすると、成績や番付の順位で劣る1人は涙を飲むことになります。これを「泣く」と言い、実力だけでなく、その場所の巡り合わせや運も昇進には大きく影響するのです。

目安となる「幕下5枚目以内」

一般的に、十両昇進の可能性があるのは「幕下5枚目以内」とされています。このゾーン(幕下上位五番)にいる力士が勝ち越すと、昇進の審査対象になります。特に西筆頭、東2枚目、西2枚目あたりでの勝ち越しは有力候補となりますが、前述の「枠」次第では見送られることもあります。

逆に、十両からの陥落者が多い場所では、幕下3枚目や4枚目での4勝3敗といったギリギリの成績でも昇進できることがあります。千秋楽が終わった時点で、相撲ファンや記者は「今回は何枠空くか」「誰が候補か」を予想し合いますが、最終的な決定は水曜日の番付編成会議を待つしかありません。

引退力士が出た場合の影響

十両以上の関取が引退した場合も、その分の枠が空くことになります。場所中や場所後に引退届が提出されると、その力士の地位は空席となり、下から繰り上げで昇進できる人数が増えます。これは昇進を狙う幕下力士にとっては「追い風」となります。

時には、番付編成会議の当日に引退が発表され、急遽昇進枠が増えるというサプライズが起こることもあります。このように、新十両の決定は成績だけでなく、他の力士の進退も含めた複雑な要素が絡み合って決まるものであり、最後まで何が起こるか分からないドラマがあるのです。

発表当日の流れと関取誕生の瞬間

運命の水曜日、昇進候補の力士やその師匠たちはどのような一日を過ごすのでしょうか。吉報が届く瞬間の緊張感や、その後の慌ただしいスケジュールは、まさに人生の分かれ道となる一日を象徴しています。

ここでは、番付編成会議当日の朝から、晴れて関取として認められるまでの一連の流れを紹介します。ニュースで見る笑顔の裏には、朝からの張り詰めた空気と、爆発するような喜びの瞬間が存在しています。

運命の電話を待つ朝

昇進が有力視されている力士がいる部屋では、水曜日の朝は独特の緊張感に包まれます。師匠や力士、関係者は電話の近くで待機し、日本相撲協会からの連絡を待ちます。通常、番付編成会議が終了し、昇進が正式決定すると、協会の使者(親方)が部屋に連絡を入れるのが通例です。

電話が鳴るまでの時間は、本人にとっては永遠のように長く感じられると言います。「もしかしたら漏れるかもしれない」「間違いなく電話は来るはずだ」という不安と期待が入り混じり、稽古場や広間の空気は張り詰めます。そして電話が鳴り、師匠が受話器を取った瞬間、部屋中の視線が一点に集中します。

伝達と報道陣の駆けつけ

師匠が電話で「謹んでお受けします」などと応対し、昇進の事実が告げられると、その場は一気に祝福ムードに変わります。それとほぼ同時に、待機していた新聞記者やカメラマンが部屋になだれ込み、フラッシュの嵐となります。これが関取誕生の瞬間です。

最近では、この連絡の瞬間に立ち会うために多くのメディアが集まります。特に注目の若手力士や、苦労人の初昇進の場合、テレビカメラも入り、師匠と力士がガッチリと握手を交わす感動的なシーンが全国に放送されます。この瞬間、力士は「力士養成員」を卒業し、プロの「関取」としての第一歩を踏み出します。

化粧廻しと締め込みの準備

昇進が決まると、記者会見の準備に入りますが、ここで象徴的なアイテムが登場します。多くの場合は、部屋の兄弟子や師匠から借りた「白い稽古廻し(締め込み)」を締め、さらに後援会などから贈られる予定、あるいは部屋にある「化粧廻し」を付けて写真撮影に臨みます。

まだ自分の化粧廻しや締め込みが完成していないことが多いため、借り物で撮影を行うのが一般的ですが、それでもその姿は凛々しく、幕下時代とは全く違うオーラを放ちます。色鮮やかな化粧廻しを前にして写真を撮ることで、本人も周囲も「本当に関取になったんだ」という実感を強くするのです。

なぜ「十両昇進」は特別なのか?天国と地獄の境界線

相撲界において、十両(関取)と幕下以下の待遇差は「天国と地獄」と表現されるほど極端です。これほどまでに待遇が変わるプロスポーツは他になく、だからこそ力士たちは必死で十両を目指します。

ここでは、新十両になることで具体的に何が変わるのか、その劇的な待遇の変化について解説します。給料、生活、身なりなど、すべてが一変するその世界を知れば、昇進にかける力士たちの執念が理解できるはずです。

給料が出るか出ないかの決定的差

最大の差は「給料」です。十両以上の関取には毎月百万円単位の月給が支給されますが、幕下以下の力士には給料が出ません。「場所手当」という名目で少額の支給はありますが、生活を支えるほどの金額ではなく、実質的には無給の修行身分です。

新十両になったその月から、力士は経済的に自立したプロのアスリートとして扱われます。親への仕送りができるようになり、自分の好きなものを食べ、貯金もできるようになります。この「生活の安定」こそが、ハングリー精神の源であり、関取の座を死守しようとするモチベーションになります。

付け人が付き、身の回りの世話から解放

関取になると、幕下以下の力士が「付け人」として付き、身の回りの世話をしてくれるようになります。これまでは部屋の雑用、ちゃんこ番、掃除、兄弟子の世話などを全て自分たちでやらなければなりませんでしたが、昇進した瞬間から「される側」に変わります。

お風呂の背中流しから、荷物の持ち運び、着替えの手伝いまで、付け人がサポートしてくれます。これにより、関取は相撲の稽古と体のケアに専念できる環境が整います。雑用から解放されることは、肉体的にも精神的にも大きな変化であり、ステータスの証でもあります。

大銀杏と化粧廻し、個室の特権

見た目の変化も劇的です。関取になると、本場所や公式の場で髪を「大銀杏(おおいちょう)」に結うことが許されます。また、土俵入りでは豪華な「化粧廻し」をつけ、本場所の取組では木綿ではなく「絹の締め込み」を使用します。これらはすべて関取だけに許された特権です。

さらに、多くの相撲部屋では関取になると「個室」が与えられます。大部屋での集団生活から、プライバシーのある個室への移動は、力士にとって大きな憧れです。自分の城を持ち、リラックスして休める環境を手に入れることは、長い下積み生活のゴールの一つと言えるでしょう。

まとめ

大相撲における新十両の発表は、千秋楽の3日後、水曜日の午前中に行われる番付編成会議で決定・即日公表されます。この瞬間、力士の人生は大きく変わり、幕下という修行の場から、華やかな関取の世界へと足を踏み入れます。

発表のタイミングや昇進の基準、そして関取になることの重みを知ることで、本場所の楽しみ方は何倍にも広がります。次回の千秋楽後は、ぜひ水曜日のニュースや公式サイトに注目し、新たなスター誕生の瞬間に立ち会ってみてください。

特に、幕下上位で激しい星の潰し合いを勝ち抜いた力士が、師匠と握手をする会見の映像は必見です。そこには、相撲という競技の厳しさと、それを乗り越えた者だけが得られる最高の笑顔があります。新十両力士たちの今後の活躍を、心から応援しましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました